全国大会記録      黒田徹
元号が「平成」から「令和」となって最初となる解釈学会全国大会(第五十一回大会)が、八月二十四日(土)と二十五日(日)の二日間に渡り、岐阜聖徳学園大学羽島キャンパスで開催された。

地方都市での開催ということで参加者が少ないのではないかと懸念されたが、前日までの雨模様から一転して、好天にも恵まれたこともあり、全国から八十三名の研究者が参集した。

一日目は、研究発表会・公開講演会、二日目は、実地踏査という例年通りの日程で開催されたのであるが、特筆すべきは、例年ならば、二会場に分かれて行なわれる研究発表会が、今年は、発表の申込者が多かったため、三会場に分かれて、午前と午後に渡り、国文学・国語学・国語教育各分野の研究者総勢十五名による研究発表が行なわれたことである。三会場に分かれての研究発表会は、平成二十七年度(二〇一五年度)の茨城大学における第四十七回大会以来のことである。第四十七回大会は、「羅生門」百周年記念大会だったこともあり、発表者が自然と多くなったのであるが、今回のような通常の全国大会で三会場に分かれる程、発表者が多くなったのは、稀なことである。発表希望者が多いということは、学会の活性化につながることなので、来年度以降も、この傾向が続くことを期待したい。
各会場とも、活発な質疑応答がなされ、中には、関心の高さ故に、時間を超過して、公開講演会の直前まで、質疑応答が続いた会場もあり、充実した研究発表会となった。
研究発表会に続いて、秋山晶則先生(岐阜聖徳学園大学教育学部長)の会場校挨拶があり、安田徳子先生(岐阜聖徳学園大学名誉教授)による講演が行なわれた。岐阜県の伝統文化である「地歌舞伎」について、貴重な画像を交えて丁寧に紹介し解説して下さり、伝統文化を次世代に継承することの大切さを主張された意義深い内容の講演であった。
講演会の後、第十三回解釈学会賞の授与式が行なわれた。受賞者は、岐阜市立女子短期大学の村中菜摘先生。解釈学会賞は、第十一回、第十二回と該当者がいなかったのであるが、久しぶりに受賞する優れた若手研究者が出たことは、受賞者の村中先生本人は言うまでもなく、学会にとっても誠に慶事であったと言えよう。
授与式の終了後、大学から名鉄岐阜駅前のビシネスホテル岐阜キャッスルインの最上階「ダイニングてっぺん」に移動し、懇親会が開催された。参加者は、四十九名。一年ぶりの再会と日頃の研究成果を語り合う和やかな雰囲気の中で時を過ごし、来年度の関東学院大学、再来年度の熊本県立大学で開催予定の全国大会での再会を期して、お開きとなった。
最後に、本大会を無事成功に導いて下さった岐阜聖徳学園大学の今井亨先生、濱千代いづみ先生、藤田万喜子先生の御尽力に深謝すると共に、夏休みを返上して、学会の開催に協力して下さった岐阜聖徳学園大学の学生の方々にも厚く御礼申し上げる次第である。                                                                                (くろだ・とおる/千葉大学非常勤講師)